フェチらぶ〜再会した紳士な俺様社長にビジ婚を強いられたはずが、世界一幸せな愛され妻になりました〜
その取り組みが功を奏したからこそ、今では働きたい企業ランキングのトップを独占するまでになったのだ。
今ではその取り組みが大中小様々な企業にまで広まっている。
それが当たり前になれば、ディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)を実現することができるだろう。
その取り組みの一環として、T&Kシステムズと協賛し、各地でイベントを開催することとなっている。
T&Kシステムズは、既に国を挙げてのハッピーフラワープロジェクトで成果を上げているため、世間からの期待度も関心度も高い。
この後出席する創立記念パーティーでは、T&Kシステムズと竹野内グループとが手がけるハッピーワークライフプロジェクトの締結式が執り行われることになっている。
立役者の一人である奏が不在では話にならない。
とはいえ、奏が出席するのは無理なので、今回は妻である穂乃香が代理を務めることになるのだろう。
ゆえに、穂乃香が取り乱しているようでは奏の代理など務まらない。柳本はそのことを示唆しているのだ。
思いがけず自身に課せられた、奏の代理を務めるという重要な任務を遂行するため、穂乃香は今にも不安で押し潰されそうな気持ちをなんとか奮い立たせて言葉を紡ぎ出す。
「奏さんのためにも、奏さんの代理を立派に務めてみせます。サポート、よろしくお願いします」
「もちろんでございます。この柳本めにお任せください」
すると安堵したように深く頷いた柳本から、穂乃香の背中を後押しでもするかのような力強い返答がなされて、穂乃香は背筋を正し前だけをしっかりと見据えた。
もちろん、奏が無事に帰ってくることを心から願いながらーー。