フェチらぶ〜再会した紳士な俺様社長にビジ婚を強いられたはずが、世界一幸せな愛され妻になりました〜

 それどころか奏と一緒に過ごす時間が当たり前になっていて、今では心地の良いものにさえなってしまっている。

 柳本に指摘されたとか体調云々で冷たく突き放せなかったのではなく、単純にウソがつけなかっただけだ。

 口では嫌だ何だと言いながら、こうして結局は奏の気持ちを弄ぶようなことをしてしまっている。

 おそらく柳本はそれを指摘していたに違いない。

 自覚がなかったとはいえ何てさもしい女なのだろう。

 ――ズルイのは私のほうだ。

 つまりは穂乃香の中で奏の存在が大きくなっているからなのだが、奏を意識してしまうのは一夜の過ちのせいだ、と結論づけたばかりなので穂乃香にはまだその自覚などない。……というより、今の穂乃香にはそれに気づくだけの余裕がなかったのだ。

 穂乃香はただただ浅ましい自分に対し嫌悪感を抱いて嘆くばかりだ。

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