星空の下で
「さ、次は自分の番やで。」
「…しょうがないなぁ。」
俺は過去を話した。
千洋は黙って聞いてくれた。
「…泣いてええよ。」
「何で。」
「隠すな、隠すな。
泣くっちゅうのは
人間の基本感情やで。
我慢しとったら余計辛い。
納得行かん事、
全部吐き出してしまい。」
そう促されて、俺は
気持ちを吐露した。
犯人が無期懲役なのも、
傷の事で色々言われるのも
トラウマも、全部が嫌だ。
吐き出しているうちに
泣いてしまっていた。
千洋はずっと
聞いてくれていた。
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