チカ先輩のお気に入り。
曲がったら、そこには今日初めて見るチカ先輩の姿があって。
ぶわっと、冷や汗が出る。
まやちゃんと花菜ちゃんも気づいたのか私の様子を見て。
すると、ふと視線をずらしたチカ先輩とパチッと目が合ってしまって。
「……あ」
私を見て、驚いたような顔をした。
ああ、もうやだ。どうしよう。
チカ先輩の姿を見るだけで、涙が出てきそうになって。
チカ先輩は、こっちに向かって来ようとしている。
……っ、ごめんなさい。
私は反射的に、その場から逃げるように顔を逸らして早歩きをした。
「あ、雪桜……!」
そんな私にまやちゃんと花菜ちゃんもついてきて。
後ろを振り返らずにそのまま教室に向かう。
「いいの……?知佳先輩、なんか呆然としてたけど」
「……身体が、勝手に……」
チカ先輩が悪いわけじゃないの。私が悪いわけであって……。