偶然?必然?運命です!
「玖遠ー。学校、遅刻するわよ〜」




「ぬぉっ!?」




時計を見ると八時を過ぎているではないかっ。




ヤバーイッ。




顔を洗い歯を磨き、制服に着替え




「いってきまーす!!」




家を飛び出




「あーっ」




「璃遠?」




玄関まで高速ハイハイで来た璃遠が差し出してきたのは菓子パン。




「おお!!ありがとう!!」




あたしはそれを受け取ると、お礼を言って璃遠のオデコにキスをする。




「あーっ」




「うん、気をつけるよ。いってきます!!」




「いってらっしゃい!!」




「いってらー」




バタバタと見送りに来た両親と妹に見送られ、学校に向かった。




パンを咥え走る。




ちょっヤダ、これで門を曲がったところで誰かとぶつかったら漫画みたいじゃない。




恋が芽生えてしまうかもしれないじゃない。




まっ、私は岸井くん一筋だけどね!!




どんな野郎だろうとドーンとこ




ドーーンッ!!




まぢかっ。



本当にこんなことが起こるのかっ。




門を曲がったところで誰かとぶつかった。




衝撃でパンが口から溢れ落ち、体がよろける。




倒れる!!




おもわず目を瞑った瞬間





「危ねえ!!」




そんな声がして、手首を掴まれる。




この声!!




瞑っていた目を開けるとそこには















焦った顔をし、私の手首を掴みつつ私が食べていたパンをもキャッチしている岸井くんが居た。




おおおおおーっ。




「岸井くん!!」





岸井くんにだったら何度でも恋に落ちるわ。
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