叱られた冷淡御曹司は甘々御曹司へと成長する
「由花さん。玖生のことですけど、何か聞いてますか?」
「いえ、何も。何かあったんですね?」
「というと、心当たりがあるのかしら?」
「一昨日の夜少しお目にかかりましたが、様子が少し変でした。心配していたんです」
「……そう。私はあなたと孫を引き合わせました。知り合って半年以上経つけど、あの子はどうですか?」
まっすぐこちらを射貫くような目でご覧になる。聞きたいことはすぐにわかった。
「最初の時が嘘のように親しくさせて頂いています。祖母の病気がわかったときもたまたま側にいてくれて、頼ってしまいました。優しくして下さって申し訳ないほどです。また、お仕事のときの指示も的確です。受付やお花のお仕事を一緒にさせてもらってすぐにわかりました」