叱られた冷淡御曹司は甘々御曹司へと成長する

 立ったまま、あちこちキスをしながら彼女の着物や帯をほどき、長襦袢だけにすると抱き上げてベッドへ運んだ。

 「あ、あ、ああ」

 「こっちを見て。ほら……」

 玖生に身体中を愛されて、由花は彼を涙目で見つめた。

 「……可愛い、由花」

 何度か彼女を頂点へ導くと彼がようやく入ってきた。
 由花は背を弓なりにして彼の愛に応えた。

 激しい律動に玖生の息が上がっていく。

 「あ、あん、あ、玖生さん、好き、好きなの……」

 「……俺は愛してる」

 そう言うと玖生は彼女に口づけながら強く抱きしめ揺さぶった。あっという間にふたりで駆け上がった。

 「由花、ようやく君を手に入れた。誰にも渡さない……俺の花嫁」

 寝入った彼女を抱きしめながら、彼は呟いた。
 
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