叱られた冷淡御曹司は甘々御曹司へと成長する

エピローグ

 
 アメリカから戻り、華道織原流家元襲名式典をツインスターホテルで行った。
 
 たくさんの流派からのお祝いが会場入り口に飾られた。清家財閥からも来ていた。
 
 無事に式典を終え、四代目家元となったところで、司会者からお祝いのメッセージが届いておりますとアナウンスがあり、中田オーナーがビデオを流した。
 
 皆が驚いて見ている。
 私はおばあちゃんの指さす方向を見た。壁にスクリーンがいつの間にか下ろされて、玖生さんが映っている。

 「嘘……どういうこと?」

 一緒に帰国した彼は忙しいスケジュールの合間に結納だけ交わして、一昨日から今度はヨーロッパへ移動してしまった。

 「織原流の皆様。初めまして。華道織原流四代目家元就任披露式典誠におめでとうございます。私は清家玖生と申します。現在私は四代目家元織原由花さんと婚約中です。清家財閥では織原流を全面的に支援していきます。清家ビルが全国にございますが、花に関わる仕事は今後すべて織原流にお願いします」
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