結婚直後にとある理由で離婚を申し出ましたが、 別れてくれないどころか次期社長の同期に執着されて愛されています
彼の強い決意に圧され、次第に私の動きは止まっていった。
最後は力なく、拳でとん、とんと彼の胸を叩いて訴える。
「そんな泣きそうな顔して言われたって、全然説得力ねーんだよ」
慰めるように彼が私の背中を軽く叩く。
それでもう、完全に諦めた。
「それで。
正俊からなにを言われた?」
改めてソファーに座り直し、紘希が切り出してくる。
「……その前に、紘希に話しておかなきゃいけないことがあって」
きっと、紘希ならわかってくれる。
そう信じているが、怖くて顔は見られなくて、俯いて袖を摘まむ。
「鏑木社長となんかあったって話か?」
黙って頷いたあと、小さく深呼吸して気持ちを整え、口を開く。
「紘希も知ってるかもしれないけど。
十年前、鏑木社長を刺したのは、私の父、なの」
それで父は、殺人未遂犯として捕まった。
私たちにまで罪を背負わせるわけにはいかないと父が申し出、離婚を母が受け入れたので今は母方の姓の瑞木を名乗っているが、それまでは西木だった。
紘希がどう思うか戦々恐々として待つが、彼はいつまで経ってもなにも言わない。
もしかしてやはり、犯罪者の娘と私を蔑んでいる?
そう、悲しくなった。
しかし。
「あーっ!」
いきなり彼が大声を上げ、顔を上げる。
最後は力なく、拳でとん、とんと彼の胸を叩いて訴える。
「そんな泣きそうな顔して言われたって、全然説得力ねーんだよ」
慰めるように彼が私の背中を軽く叩く。
それでもう、完全に諦めた。
「それで。
正俊からなにを言われた?」
改めてソファーに座り直し、紘希が切り出してくる。
「……その前に、紘希に話しておかなきゃいけないことがあって」
きっと、紘希ならわかってくれる。
そう信じているが、怖くて顔は見られなくて、俯いて袖を摘まむ。
「鏑木社長となんかあったって話か?」
黙って頷いたあと、小さく深呼吸して気持ちを整え、口を開く。
「紘希も知ってるかもしれないけど。
十年前、鏑木社長を刺したのは、私の父、なの」
それで父は、殺人未遂犯として捕まった。
私たちにまで罪を背負わせるわけにはいかないと父が申し出、離婚を母が受け入れたので今は母方の姓の瑞木を名乗っているが、それまでは西木だった。
紘希がどう思うか戦々恐々として待つが、彼はいつまで経ってもなにも言わない。
もしかしてやはり、犯罪者の娘と私を蔑んでいる?
そう、悲しくなった。
しかし。
「あーっ!」
いきなり彼が大声を上げ、顔を上げる。