結婚直後にとある理由で離婚を申し出ましたが、 別れてくれないどころか次期社長の同期に執着されて愛されています
こういう彼の真面目なところは、昔から尊敬していた。
「……で。
りこ……」
「しない」
みなまで言い切らないうちにまた、全力で拒否される。
しかもそっぽを向いて私と目すらあわせないし。
「なんでそこまで、私との結婚に拘るのよ?」
面倒臭いとため息が落ちていく。
もうすでに誰かに公表しているとかならあれだが、現時点で私たちの結婚を知っているのは私たち自身と、処理をした役所の人間しかいない。
なら、書類上の記録は残るが、表面上はなにもなかったことにできるはずだ。
なのにこんなに、矢崎くんが私との結婚に拘るのかわからなかった。
「反対に聞くが、どうして純華はそこまで俺と離婚したいんだ?」
「うっ」
聞かれても私の事情は絶対に話せない。
これは父の意思を尊重して、墓場まで持っていくと母と決めたのだ。
だから矢崎くんが私の旦那様でも、これは話せない。
「……私が将来、矢崎くんの弱みになるからだよ」
かろうじてそれだけを絞り出した。
それにこれは嘘ではない。
もし私の父のことを知れば鏑木社長は私を糾弾するだろうし、会長も矢崎くんの親もいい顔はしないだろう。
それどころか、矢崎くんからも見放される可能性がある。
「……で。
りこ……」
「しない」
みなまで言い切らないうちにまた、全力で拒否される。
しかもそっぽを向いて私と目すらあわせないし。
「なんでそこまで、私との結婚に拘るのよ?」
面倒臭いとため息が落ちていく。
もうすでに誰かに公表しているとかならあれだが、現時点で私たちの結婚を知っているのは私たち自身と、処理をした役所の人間しかいない。
なら、書類上の記録は残るが、表面上はなにもなかったことにできるはずだ。
なのにこんなに、矢崎くんが私との結婚に拘るのかわからなかった。
「反対に聞くが、どうして純華はそこまで俺と離婚したいんだ?」
「うっ」
聞かれても私の事情は絶対に話せない。
これは父の意思を尊重して、墓場まで持っていくと母と決めたのだ。
だから矢崎くんが私の旦那様でも、これは話せない。
「……私が将来、矢崎くんの弱みになるからだよ」
かろうじてそれだけを絞り出した。
それにこれは嘘ではない。
もし私の父のことを知れば鏑木社長は私を糾弾するだろうし、会長も矢崎くんの親もいい顔はしないだろう。
それどころか、矢崎くんからも見放される可能性がある。