御曹司は部下の彼女に仕事も愛も教えたい

 「……わかったよ。母さんのHARUNAへの愛情は今よくわかった。だからこそ、俺があちらへ入るのを許してくれたんだろ。あの会社が自分の一部だったからなんだな」

 そうだったんだ。そうだよね、自分の名前を入れた……とか何とか、え?

 「名前って何ですか?」

 「春田のHARUと母さんの名前の由奈のNAを足したものなんだよ」

 「えー!」

 お母様は恥ずかしそうに下を向いている。真っ赤だ。

 「そうだったんですね。それじゃあ、別れるの悔しかったですよね、あ、すみません、部外者なのに……」

 彼女は苦笑いしてこちらを見た。

 「いいのよ。そうね、悔しかった。身を切られる思いだった。でも彼もそうだったと思いたいわ。私を助けるために別れたと思うし、今はそれで良かったんだと思えるようにやっとなったわ」

 「母さん。何も出来なくて悪かったな」
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