初心な人質妻は愛に不器用なおっさん閣下に溺愛される、ときどき娘
「お母さま。お父さまが来るまで、ご本を読んでください」
一冊の絵本を手にしたエルシーが、寝台によじ登った。
「そうですね。ご本を読みながら、旦那様を待ちましょう」
枕を背もたれ代わりにして、二人で並んで寝台の上に足を伸ばして座る。
オネルヴァはエルシーから絵本を預かり、読み始めた。
エルシーはその声に真剣に耳を傾けながら、じっと絵を見つめている。オネルヴァもエルシーの反応を確認しながら、口調や声色をかえて本を読む。
だから、イグナーツが部屋に入ってきたことに気がつかなかった。
「本を読んでいたのか?」
それは、オネルヴァが「おしまい」と言ったあとだった。
彼も湯浴みを終えたのか、寝衣姿である。いつもは後ろに撫でつけられている髪も、今は自然と下がっていた。
「お父さま。お父さまは、ここに寝てください」
いつからイグナーツはそこに立っていたのだろう。もしかして、絵本を読んでいたところを聞かれてしまったのではないか。
ぱっとオネルヴァの頬が熱を帯びる。なぜか恥ずかしいと感じてしまった。
「ここでいいのか?」
イグナーツはエルシーに言われるがまま寝台にあがると、その場ですぐに横になった。
一冊の絵本を手にしたエルシーが、寝台によじ登った。
「そうですね。ご本を読みながら、旦那様を待ちましょう」
枕を背もたれ代わりにして、二人で並んで寝台の上に足を伸ばして座る。
オネルヴァはエルシーから絵本を預かり、読み始めた。
エルシーはその声に真剣に耳を傾けながら、じっと絵を見つめている。オネルヴァもエルシーの反応を確認しながら、口調や声色をかえて本を読む。
だから、イグナーツが部屋に入ってきたことに気がつかなかった。
「本を読んでいたのか?」
それは、オネルヴァが「おしまい」と言ったあとだった。
彼も湯浴みを終えたのか、寝衣姿である。いつもは後ろに撫でつけられている髪も、今は自然と下がっていた。
「お父さま。お父さまは、ここに寝てください」
いつからイグナーツはそこに立っていたのだろう。もしかして、絵本を読んでいたところを聞かれてしまったのではないか。
ぱっとオネルヴァの頬が熱を帯びる。なぜか恥ずかしいと感じてしまった。
「ここでいいのか?」
イグナーツはエルシーに言われるがまま寝台にあがると、その場ですぐに横になった。