れんれんと恋するための30日
「待ってくれてるのは嬉しいけどさ、俺と一緒に登校すれば、毎日遅刻ギリギリだからね」
「全然、いいし~~」
そう言うと、幸は蓮の横にきた。
「れんれんと一緒に居たいんだもん」
蓮は、なんだかヤバい事になりそうな気がしていた。
蓮の単純な心は、一瞬で幸の魅力の虜になっている。久しぶりのときめきに頭がクラクラするくらいだから。
「ば~か、何言ってんだよ、行くぞ」
蓮は駅までの道のりを今日は歩くことにした。
隣で楽しそうにスキップしている幸を、ずっと見ていたい。
「れんれん、今日もお弁当一緒に食べようよ」
いや、それだけは勘弁してくれ。
これでも俺は、学校一のモテ男なんだから。
「あ~~、う~ん
……分かったよ」
ほら、こうやって俺のペースは乱されていく。