れんれんと恋するための30日


「じゃ、もう一つだけ教えて。
透子さんの初恋の相手もミッチー?
私の勘では、透子さんはまだミッチーの事を想ってる」


道は、感心したような表情で福を見た。


「それは透子に聞かないと分からないな。
僕は今でも透子は好きだよ。
でも、愛してるっていうのとは少し違うかもしれないけど、可愛い妹に近い感じ。

僕は、透子との約束を果たすために日本に帰ってきた。
一年しかここには居れないけどね」


福は中性的な魅力を持つ道が眩しくてしかたがない。
柔らかい物腰で皆を惑わすこの女性的な男性は、内に秘めているものは完全な強い男だ。


「約束って?」


福は二人の事が何でも知りたい。


「それは僕の口からは言えない。
透子に聞いてみれば?
透子が大切にしている約束だからさ」


道はまた漫画を描き始めた。
もし、第六感というものがあるのなら、道には絶対備わっているはず。
道が幸の中にいる福の存在を感じ取っているのは、きっとその力があるから。
福は少し不安を感じながら、それでも、道と透子の関係が気になった。



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