憧れのヒーローはヤンキー?いや、私の王子様でした



再び静まった車内でどこに向かっているのかも分からないまま外を眺める。





「彩様、着きましたよ。」


優しい声が聞こえて、目に映ったのは運転席で微笑んでる横山さん


「……っ!?すみません!」

「いえ。私の運転で寝てくださるのは嬉しいことですので。」



そう、私は外を眺めている間に寝落ちしていたらしい。

確かに横山さんの運転は心地良くてシートもふかふかで。…嬉しいって言ってくれてるから、大丈夫、かな…。



ごめんなさいと謝る私に「ゆっくり眠れましたか?」とまで聞いてくれる横山さん


それに対して私があたふたしてる内にドアが開いた。

「どうぞ。理玖様の所へご案内いたします。」






駐車場らしきところからエレベーターに乗り込み、ゆっくりと上昇していく。


そして、ドアが開いた先にはドアがあった。


「どうぞ。帰りはお送りいたしますのでご心配なく。」

「えっ、あの…。」

「勝手に入って良いとおっしゃられてましたよ。」

「私、1人ですか?…ここにいるんですか?」


ドアの前に押し出され、戸惑う私に横山さんがふっと笑った。


「特殊な環境に身を置いているために大人びていると感じることが多いですが、あなたに出会ってからの彼はたまに年相応の顔を見せるようになりました。」


「彩様が良ければ理玖様の癒やしとなってください。」


癒やし…。


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