私の人生を変えてくれた人 ~もし君が生きてたら~ 前編
「冗談ですよー
さすがにそんなことしませんって
こんな弱ってるのに」
そう答えながら香音を下山先生に渡した
「まぁ幸輝優しいもんな」
「そうでもないですよ
………じゃあ俺達そろそろ………」
「あっ、待って!
もし時間があるならでいいんだけど………香音と少し話してほしいんだ」
「…………………話すって何を?」
「香音………全部自分のせいだと思ってる
自分のせいで………自分が死ねばって…………そう思ってる」
「香音のせいじゃ………ないんですけどね」
「そうなんだけどな………
だからさ、話してほしいんだ
家族から言ってもらえた方が……香音も信じられるかもしれない」
「香音……自分を苦しめてるのか……
花恋、時間ある?
出来れば香音と話したい」
「うん!
大丈夫だよ!」
「ありがとう
ちゃんと家まで送るな」
「よろしく!」
そして俺達は下山先生の家の中に入った