私の人生を変えてくれた人 ~もし君が生きてたら~ 前編
コンコン
「香音ー、来たぞー!」
俺は香音の病室へ入った
「……………て…………ぃや………」
「香音……?」
香音はうなされていた
汗もびっしょりかいて……
これは………起こした方がいいよな……?
「香音、起きろー」
軽く揺すった
でも………起きなかった
仕方ない………強く揺するしか……ないよな………
「香音ー、起きろー!」
「…………っ!」
「香音、大丈夫か………ってうわっ…!」
目覚めたと思ったら急に抱きついてきた
「ハァハァハァハァ………ハァハァハァハァハァハァ……」
何か……久しぶりだな……
香音に……こうして触れられたの……
むやみに触れて………怖がらせたくなかったから……今まで触れてこなかった
だから………すごく久しぶりに香音に触れた……
やっぱり俺は………香音が好きだな……
そう思える瞬間だった
「よしよし、大丈夫だからな………
もう……大丈夫だから……」
そして俺は香音の頭を撫でた
一瞬、ビクッとなっていたけど俺から離れようとしなかった