私の人生を変えてくれた人  ~もし君が生きてたら~ 前編

「うん………」

「体………動かない…………」

「あー………ずっと寝てたからな……
 たまに足とかは動かしてはいたんだけど………やっぱり動かないか……」

「……………………」

「後はリハビリだな!
 もう少しだけ頑張ろうな」

「…………大変…?」

「………………これは…………嘘つかない方がいいか…?」

「………うん………」

「奏斗も………リハビリやってて凄く辛そうだった……」

「………奏斗……先生……?」

「あっ…………香音知らないのか…………」

「………何か……あったの……?」

「んー………言わないとダメ…?」

「………知りたい………」

「…………責任感じるなよ?
 奏斗………庇ったんだ
 香音を………」

「………私…を………?」

「あの時…………奏斗が庇わなかったら………香音は助からなかったかもしれないんだ………
 だから………自分を責めるなよ」

「……………っ!
 ……ハァハァハァハァハァハァ………ハァハァハァハァハァハァ………ハァハァハァハァハァ………」

「香音!
 ごめん、思い出させちゃったな……
 ごめん………もう大丈夫だから
 大丈夫だよ………俺がついてるから………」

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