私の人生を変えてくれた人  ~もし君が生きてたら~ 前編

〜香音目線〜

「いやぁ、元気そうで安心した
 なかなか目覚めなかったから」

「奏斗先生、ありがとうございました
 庇ってくれたそうで……」

「気にすんな!
 香音に何かあったら雄斗に殺されちゃうからさ」

「アハハ………
 奏斗先生は……大丈夫なんですか?」

「俺?
 見ての通りめちゃくちゃ元気!
 普通に学校行ってるよ」

「それなら……良かったです」

「みんな心配してたぞ」

「………文香とはどうですか?
 何か進展ありました?」

「……………今はいいだろ」

「えー、気になるー!」

「………良いことない
 むしろマイナスになってるかな」

「えっ?
 何で!?」

「さぁな
 他の奴好きになったんじゃね?」

「絶対に有り得ない!
 だって文香は……!
 ……………奏斗先生が何かしたんじゃないんですか?」

「ひでぇな
 何もしてねぇよ
 俺が仕事復帰した日から避けられてるんだぞ?」

「へー
 結構長いね」

「だろ?
 良い加減やめてほしいわ
 こっちも傷つくんだよ…………急に避けられるのは」

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