天才パイロットは交際0日の新妻に狡猾な溺愛を刻む
 具体的な話をするとロマンチックな雰囲気は薄れるけれど、夫婦にとって大事なこと。フライトプランを作るみたいに、しっかりとした安心感が得られるな。

 ……なんて思っていたら、身体を向き合わせた暁月さんは、情熱的かつ色っぽい瞳で私を見つめてくる。

「じゃあ、赤ちゃんを作るのはおあずけで。今は、君を愛すことに全力を注ぐ」

 甘い声が響き、どっくんと心臓が大きく跳ねた。

 再び唇を重ね、胸を優しく揉まれるとすぐにスイッチが入ってしまう。あっという間にとろけさせられ、浴槽の縁に座らされた私の足の間に暁月さんが顔を埋める。

 波打つお湯だけでなく、舌と指で溢れ出る蜜を掻き混ぜる音がバスルームに響き、羞恥心は煽られるばかり。

「は……っあ、も、やめ……ッ」
「いやらしいね、音も声も。耳まで犯されてる気分になるだろ」

 挑発的な上目遣いで言われ、お腹の奥がさらに疼く。恥ずかしくてたまらないのに、身体は悦んでいるのだからどうしようもない。

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