不埒な上司と一夜で恋は生まれません
「そうだ。
 ついでに、お前の指紋を登録しといてやろう」
と玄関ドアを開けながら言うと、

「いや、いいですってば。
 課長、私のこと、そんなに知らないのに。

 簡単に鍵開けられるようにしたり、家に泊めようとしたりしていいんですか?

 私がスナイパーとか、課長に復讐したい人だったらどうするんですか」

 寝てる隙に近づいて、撃ち放題ですよ、という和香に、耀は言った。

「スナイパーって、そんな近距離から撃たないだろ」

「……別に腕自慢したいわけではないので。
 近距離で撃ってもいいではないですか」
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