「世紀の悪女」と名高い侯爵令嬢がクズ皇太子に尽くし続けた結果、理不尽にも婚約破棄されたのですべてを悟って今後は思うままに生きることにする~手始めに隣国で手腕を発揮してみるけど文句ある?~
 わたしが明日の宰相との密会について話す気満々みたいな言い方よね。あるいは、わたしが彼にケンカをふっかけたり、彼を罵ろうとしているみたいよね。

 いまのこの時点で、彼に反論したかった。

 彼にそのままそっくり返したくなった。

 だけど、わたしも大人。そう。ちゃんとした大人だから、ここは耐え忍ばなければならないのよ。
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