ウチの居候ヴァンパイアくん。


「はい。終わったよ、由里さん。」


そう声を掛けられ、ハッとした由里は、背伸びをして立ち上がりながら「いつもありがと、アキラ君。」と言った。


その瞬間、由里のお腹がぐう、と鳴ったので、二人は思わず笑い合った。


「食べよっかな!」


「うん!冷める前にね。さ、どうぞどうぞ。」


わざわざダイニングテ—ブルの椅子を引いてくれたアキラは、まるでレストランのスタッフのようだ。


「もう、アキラ君ったら。そんなに気を遣わなくていいっていつも言ってるでしょ。」


由里は笑ってそう言いながらも、アキラがタイミングよく押してくれた椅子に腰かけた。


「気を遣ってるわけじゃないから気にしないで。なんか、バイトしてた時の癖が身についちゃってて。」


由里は「そうなんだあ」と言った後、手を合わせると「いただきます」と言って遅めの夕飯を食べ始めた。


「美味しい?」


反対側の席に座って由里の顔をニコニコしながら眺めているアキラが質問してきた。


「うん!今日も美味しいよ。ホント、料理上手だねえ。」


モグモグしながら由里が答える。

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