ウチの居候ヴァンパイアくん。


「裏見て。二人で今夜話したいから絶対連絡ちょうだい。連絡来るまで待ってる。」


そう言うと、アキラはスッと離れ、別の取引先と名刺交換し始めた。


名刺を裏返すと『ここに連絡して』と手書きで書かれており、スマホの番号らしきものが書かれていた。


——話したいことってなんだろ。


その後の初打合せに集中するのはなかなか大変だった。


仕事を終えた由里は、5時半の終業のチャイムと共に、オフィスを出た。


「あ!由里ちゃん!向井さんとのこと、詳しく聞かせて—」


「すみません、用事があるのでまた今度でお願いします!」


由里は話しかけてきた真由美にそう言うと、お辞儀をして急いでエレベーターに乗って地上へ降り、外へ出た。

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