【短編】極上ヴァンパイアたちは薔薇乙女を溺愛中
ヴァンパイアに咬まれても痛みはそれほどないって聞いたけど、嘘でしょう⁉
聞いていた話と違う! と怒りに似た気持ちが湧いたけれど、次の瞬間には何故かその痛みは消えていた。
残るのは、甘く痺れるような刺激。
そして、私の中にあるものを吸われている感覚。
「んっ……あ……」
未知の感覚に恐れを含ませた切なげな声が零れる。
自分の血を吸うヴァンパイアよりもその感覚が怖くて、思わず男の袖を掴んだ。
「っはぁ……甘い、今まで味わったことのない極上の血……」
のぼせたような意識の中に艶っぽい呟きが聞こえた。
そのまま咬み痕に舌が這い、舐めとられているんだと分かる。
あ……そっか、ヴァンパイアの唾液には傷を治す効果があるんだっけ。
怖いと思った感覚がなくなって安堵した私は、少し考える余裕が出来た。
ドクドクと血があふれ出る感覚も無くなり良かったと素直に思う。
でも、柔らかい舌の感触が物凄く恥ずかしい。
治しては貰いたいけど、でもこれっ……なんか、変な感じが。
「んっ」
どこか甘い吐息が漏れそうになって、グッと喉に力を入れた。
聞いていた話と違う! と怒りに似た気持ちが湧いたけれど、次の瞬間には何故かその痛みは消えていた。
残るのは、甘く痺れるような刺激。
そして、私の中にあるものを吸われている感覚。
「んっ……あ……」
未知の感覚に恐れを含ませた切なげな声が零れる。
自分の血を吸うヴァンパイアよりもその感覚が怖くて、思わず男の袖を掴んだ。
「っはぁ……甘い、今まで味わったことのない極上の血……」
のぼせたような意識の中に艶っぽい呟きが聞こえた。
そのまま咬み痕に舌が這い、舐めとられているんだと分かる。
あ……そっか、ヴァンパイアの唾液には傷を治す効果があるんだっけ。
怖いと思った感覚がなくなって安堵した私は、少し考える余裕が出来た。
ドクドクと血があふれ出る感覚も無くなり良かったと素直に思う。
でも、柔らかい舌の感触が物凄く恥ずかしい。
治しては貰いたいけど、でもこれっ……なんか、変な感じが。
「んっ」
どこか甘い吐息が漏れそうになって、グッと喉に力を入れた。