【短編】極上ヴァンパイアたちは薔薇乙女を溺愛中
「っ! まっ、て……何? あつい……」
絞り出すように、熱くなった吐息と一緒に声を出す。
自分の変化に戸惑う私に、目の前の男の形の良い眉が軽く中央に寄る。
でも、すぐにハッとし驚愕の色を浮かべた。
「お前、その目っ……」
目?
「バラ色の目……そうか、これが薔薇乙女」
「バラ、おとめ?」
聞き返したけれど、男は何かを耐えるように苦し気な表情をするばかりで答えてはくれない。
それどころか、欲の炎が灯るように、アメシストの目の色が濃くなった。
「それに、この香り……」
ゴクリ、と唾を飲み込み、のどぼとけが上下する様まで色っぽい。
でも、その行為の意味するところは……。
「っ! あ……やめっ」
熱っぽい眼差しで顔を近づけられ、身を引くけれどすぐに背中に壁が当たる。
逃げたくても足がすくんで逃げられないでいるうちに、両肩を掴まれた。
「強い、バラの香り……っく、抑えられない……」
動けない私の首筋に、男が顔を埋める。
銀の髪が頬に触れ、肌に直接熱い吐息がかかって……。
吸血される。
そう思った次の瞬間には尖った牙が突きたてられていた。
「いっつぅっ!」
異物が食い込む痛みに悲鳴が上がる。
絞り出すように、熱くなった吐息と一緒に声を出す。
自分の変化に戸惑う私に、目の前の男の形の良い眉が軽く中央に寄る。
でも、すぐにハッとし驚愕の色を浮かべた。
「お前、その目っ……」
目?
「バラ色の目……そうか、これが薔薇乙女」
「バラ、おとめ?」
聞き返したけれど、男は何かを耐えるように苦し気な表情をするばかりで答えてはくれない。
それどころか、欲の炎が灯るように、アメシストの目の色が濃くなった。
「それに、この香り……」
ゴクリ、と唾を飲み込み、のどぼとけが上下する様まで色っぽい。
でも、その行為の意味するところは……。
「っ! あ……やめっ」
熱っぽい眼差しで顔を近づけられ、身を引くけれどすぐに背中に壁が当たる。
逃げたくても足がすくんで逃げられないでいるうちに、両肩を掴まれた。
「強い、バラの香り……っく、抑えられない……」
動けない私の首筋に、男が顔を埋める。
銀の髪が頬に触れ、肌に直接熱い吐息がかかって……。
吸血される。
そう思った次の瞬間には尖った牙が突きたてられていた。
「いっつぅっ!」
異物が食い込む痛みに悲鳴が上がる。