ヴァンパイアガールズ
「あらぁ? 今の独り言,聞いちゃった? 困ったわ~,あなたの口から塞がなくちゃ」



色気増しましの,妖しい瞳。

私は下がりそうになる片足をぐっと地面に着けて,微笑んだ。



「いいえ,何も聞いてませんよ,先生。私もヴァンパイアだもの,お気持ちは分かります」



うんうんと手を叩いて同意を示すと



「そう,ありがと。残念ね……。それにもう時間だわ,勝手に休んでなさい」



は~いと似合わない明るさで,私は心臓を鳴らす。

ヴァンパイア流の流しかたは,100点ではなくとも間違いではなかったらしい。

不満げな保健医は出ていって,私はベッドに入る前にちはやを上から眺めた。

心配とか,そんなんじゃない。

だってちはやは,誰よりタフそうだから。

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