ヴァンパイアガールズ
「いつから?」

「今夜です」

「なるほどねぇ……ヴァンパイアなら栄養失調かしらと思うけど,うーん,血色はいいわね」



そりゃそうよ,人間だもの。

私は曖昧に微笑んだ。



「ただの偏頭痛ね,休んでく?」

「はい」



そんな日があってもいいだろう。

……。



「あの,ち……彼は?」



私は気付いてしまった。

横たわるちはやが,ただ身を寝かせているわけでも眠っているわけでもないことに。

あれって……気絶してるんじゃ……



「あぁ,栄養失調と貧血ね。普通階級の家庭だと聞いているのに,人間のくせしてどうなってるのかしら。綺麗な顔が青白くなるなんて,貧血と言われなくちゃヴァンパイアかと思っちゃうわ」



さらりと頬を滑る指。

じっくりとした瞳。

ああ,あれ,美海で実感までした……

ドキリと目を覚まさないちはやに嫌な予感がする。

吸血をさせないと有名なのにと,私は口を挟むべきか迷った。

どうして私がと,さらに頭痛が増す。



「人間の綺麗な男の子,いいわぁ。でも,堕とせば無罪とは言え,貧血の子か~」



ぞわりと,毛が粟立った。

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