幼なじみ、じゃない。
ーー幼なじみって、なんだろう。
そんな疑問がぐるぐると頭を駆け巡る。
“離れた方がいい”なんて。
羽衣にとっては簡単に口にできる言葉だった……?
そう考えたらもう幼なじみとしている意味がないと思って。
そうしたら今度は“いっしょに幼なじみとして夏祭りに行こう”だなんて。
『ーー俺、羽衣と幼なじみやめる』
やけくそのように、すぐに思いを口にしてしまった俺は、羽衣を傷つけていることに気づかなかった。
その後、すれ違うなんてことも知らずに。
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