― 伝わりますか ―
「秋……殿……?」

「だって……おじじ様の(せな)、淋し過ぎます──」

 ゆっくりとゆっくりと、掌の熱が彼の背を温めていく。

 ──右近、わしは……。

 弟切を見詰める視線はそのまま、そして秋の手も、暫く止まることはなかった──。










◆以降は2014年に(他サイトにて)連載していた際の後書きです。

 【序】・【壱】に続きまして、彩りも美しい秋のイラストをazサマより戴きましたので、文末に置かせていただきました♪

 どちらかと言えば明るく元気な印象の秋ですが、今話では悠仁采の憂いを想い、その心に寄り添おうとしている健気な感じが、こちらのイラストと共鳴しているように思われました*

 azサマ、沢山の素敵なイラストを誠に誠に有難うございました!!

 貴重なお時間を拙作に下さいましたこと、そうしたいと思うほど拙作を愛してくださいましたこと、深く感謝を申し上げます☆


   二〇一五年十二月十一日 朧 月夜 拝


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