同居中の総長さま×4が距離感バグってます!
――ところが。


「…なんだ。やっぱり書いてただけか」


そんな声が聞こえて、目元を親指で拭われた。

わたしは、ぽかんとして目を開ける。


「なにかした…?今…?」

「ほくろがにじんでたから、指で払っただけ」


ポケットから手鏡を出して見てみると、無愛想男に指で拭われたせいで泣きぼくろがなくなっていた。


「…もう!消さないでよ…!」


わたしは慌てて、同じくポケットに忍ばせていたアイライナーでほくろを書き足す。


「なるほど。その泣きぼくろが重要ってことか。じゃないと、ゲートの顔認証で引っかかるってわけだ」


悔しいけど、無愛想男にはすべてお見通しだった。


泣きぼくろの位置がおかしくないか何度も手鏡で確認するわたしに、無愛想男は視線を向ける。


「…つーか、もしかして。さっき、キスされるとでも思った?」
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