Galaxyな彼は、【完】



「彗…」



ああ、そうだよ


彗は私のこと好きなわけじゃないけど、それ以上に大切にしてくれてるって分かってたのに、その思いを踏みにじるようなことをしてしまった。


頼らないことが必ずしも彗のためになるわけじゃないって、お父さんにも彗にも教えてもらったのに、私はまた甘えられないままで彗を傷つけてしまった。


「私もごめん…頼らなくって。」



俯く私に、背の高い彗が覗き込んで来て、



「お願いもっと頼って。」



整った顔で、そう懇願してくるの。


…やっぱり、敵わない。



「どうすれば俺は海の役に立てる…?」



縋るように放たれた声

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