Galaxyな彼は、【完】



「…忘れてほしいの、」



「へ…?」



「この間の告白も、あのキスも忘れてほしい」



もう好きだ、なんて口に出さないから。ちゃんと幼馴染としての対応をするから。




「…それが、海の役に立つこと?」



不安そうに、俄かに信じがたいって顔をするから、


「そうだよ。彗にしかできないこと。…だからお願い。」



彗の目をじっと見て、そう答えると、わずかに目を見開いて、



「…わかった。忘れる。」



無気力に微笑んだ。



「ずっと幼馴染でいて。」



境界線は、もう越えないように。


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