Galaxyな彼は、【完】

「あ、そうだ海に悲しいお知らせ。」



「ん?なに?」



「俺、引っ越すことになった。」



「え、引っ越すの?」



「うん。」



他愛のない話をしていたら、彗が一人暮らしをする話しを聞かされてびっくりする。



「なんで?」



「帰る時間も出る時間も不規則だし。なのにいつも母ちゃんは起きててくれるし、美月が起きちゃう時もあるし。」



美月、っていうのは彗の妹でまだ7歳。


星野家の遺伝子をきちんと受け継いで、すごい可愛いの。


あんな時間に帰ってきても、おばさん起きて待ってたんだ。



「そっか。」



じゃああの部屋の電気がつくこともなくなるんだ。


「海も起こしちゃうもんな」



「いや、私はいいんだけど…どこに引っ越すの?」



あんまり会えない時は彗が生きてるって分かって生存確認みたいな部分があったからね。


「影岡町」



「隣町じゃん…」



車で10分、自転車で15分ほどの距離。

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