いつどこで誰が何をした
ピロン!
物思いに耽っていたら21時を知らせる通知音。
特に緊張することもなく、僕はスマホを開いた。
ーー
ルール
あなたのクラスに転送します。
21時にメッセージを送信します。
24時までに内容に答えてこのトークルームに返信してください。
※無効内容があります。
今回の文:
「いつ・どこで・誰が・何をした」
あなたの内容
「何をした」
ーー
また?
また何をした?
あーでも人数が減ってきたからダブることが多くなってきたのか。
2日連続じゃつまらないじゃないか。
ピロン!
!
また…
昨日同様、連続で通知が来る。
また新ルールだろうか。
スマホに目を落とす。
ーー
※お知らせ
1年3組でグループ分けが行われました。
よってこれ以降、グループごとにそれぞれの実行内容が届きます。
1グループ リーダー 柿田玲子
2グループ リーダー 新田ひかる
(訂正がある場合はこのトークルームに返信してください)
ーー
これは…
グループごとにそれぞれの実行内容…ということは
柿田のチームと僕のチーム、つまり1日に2件の『いつどこで誰が何をした』が送られてくるということ?
それぞれのチーム内で実行しろということだ。
おお…すげぇな。
やっぱ見てるんだな犯人。
どちらかのグループにはいる。
このゲームを始めた全ての元凶。
柳谷達が予想していた人物達はみんな柿田のグループにいる。
だがそれ以外の人である可能性もあるし、既に死んでいる人間の可能性も十分ある。
例えば目の前で死ぬところを見ていない、返信せずに死んだとされている人達。
瀬尾、多田、中谷、時川、深川、そして中村。
瀬尾に関しては全く情報がない。
ゲームが始まった日に多田と同じように姿を消し、詳細を誰も調べていない。
ばつ印がついているというだけで、確実に死んでいるとは言えない。
だがそこまで範囲を広げると僕らは犯人に一歩も近づいていないことになる。
わからないことだらけだ。