【電子書籍化】最初で最後の一夜だったのに、狼公爵様の一途な愛に蕩かされました
「ここがきみの部屋。俺の私室もすぐ近くにあるから、なにかあれば遠慮なく訪ねてくるといい」
ルイスの私室は、グレンの部屋とは別に用意された。
一人になれる空間は大事なものであるし、なにより二人は婚前だ。
一応、部屋は分けてあるのだ。
必要な家具などは揃っており、実家から送ったものも既に運び込まれている。
カーテンやクッションカバーといった布製品はシンプルなものが使われており、装飾品も少ない。
「とりあえずは、シンプルな部屋を用意した。個人の趣味もあるだろうから、これからきみの好きなように変えてもらって構わない。打ち合わせや買い出しが必要なら、使用人に声をかけてくれ」
とのこと。
ちなみに、予定さえ合えばグレンも買い出しに同行したいそうだ。
自分に与えられた部屋を見回すルイスに、グレンがそっと耳打ちする。
「……俺の部屋は、きみの私室だとも思ってくれていい」
「ひゃい……」
耳元でそう囁かれれば、ルイスは顔を赤くした。
グレンの私室といえば、番だとわかる前の二人が、情熱的な夜をともにした場所だ。
ルイスの中では、彼の私室と、身体を重ねる行為がしっかりと結びついている。
――また、あんな時間を、彼と。
ぷしゅーっと湯気が出そうなルイスに、グレンは愛おしそうに青い瞳を細めた。
「ひとまず、今日はゆっくり休んでくれ。明日から大変かもしれないが……。俺は、きみの味方だよ。いくらでも頼ってくれ」
グレンはルイスの肩を抱き、彼女の髪にキスを落とした。
ルイスはいずれ、筆頭公爵家の奥様となる。
荷が重い。そんな気持ちが全くないと言えば、嘘になる。
けれどグレンがそばにいてくれるなら、乗り越えられる気がした。
「グレン様。私、きっとあなたの妻にふさわしい女になってみせます」
「ルイス……!」
健気で愛らしい番を前にして、グレンは思わず彼女を抱きしめた。
グレン様、ルイス、と互いの名を呼びあい、いちゃ、いちゃあ……と二人の世界に入り込む彼らだったが、部屋のドアは開けっ放しだった。
そんな彼らを、ドアの陰から見つめる者たちがいた。
ルイスの私室は、グレンの部屋とは別に用意された。
一人になれる空間は大事なものであるし、なにより二人は婚前だ。
一応、部屋は分けてあるのだ。
必要な家具などは揃っており、実家から送ったものも既に運び込まれている。
カーテンやクッションカバーといった布製品はシンプルなものが使われており、装飾品も少ない。
「とりあえずは、シンプルな部屋を用意した。個人の趣味もあるだろうから、これからきみの好きなように変えてもらって構わない。打ち合わせや買い出しが必要なら、使用人に声をかけてくれ」
とのこと。
ちなみに、予定さえ合えばグレンも買い出しに同行したいそうだ。
自分に与えられた部屋を見回すルイスに、グレンがそっと耳打ちする。
「……俺の部屋は、きみの私室だとも思ってくれていい」
「ひゃい……」
耳元でそう囁かれれば、ルイスは顔を赤くした。
グレンの私室といえば、番だとわかる前の二人が、情熱的な夜をともにした場所だ。
ルイスの中では、彼の私室と、身体を重ねる行為がしっかりと結びついている。
――また、あんな時間を、彼と。
ぷしゅーっと湯気が出そうなルイスに、グレンは愛おしそうに青い瞳を細めた。
「ひとまず、今日はゆっくり休んでくれ。明日から大変かもしれないが……。俺は、きみの味方だよ。いくらでも頼ってくれ」
グレンはルイスの肩を抱き、彼女の髪にキスを落とした。
ルイスはいずれ、筆頭公爵家の奥様となる。
荷が重い。そんな気持ちが全くないと言えば、嘘になる。
けれどグレンがそばにいてくれるなら、乗り越えられる気がした。
「グレン様。私、きっとあなたの妻にふさわしい女になってみせます」
「ルイス……!」
健気で愛らしい番を前にして、グレンは思わず彼女を抱きしめた。
グレン様、ルイス、と互いの名を呼びあい、いちゃ、いちゃあ……と二人の世界に入り込む彼らだったが、部屋のドアは開けっ放しだった。
そんな彼らを、ドアの陰から見つめる者たちがいた。