「あなたが運命の人を見つける前に、思い出をください」と一夜を共にした翌朝、私が彼の番なことが判明しました ~白銀の狼公爵の、一途すぎる溺愛~

白銀の狼公爵は、今日も嫁に耳をもふられる

 結婚から数か月後には、ルイスの妊娠も判明。
 医師に「おめでとうございます」と言われたときには、アルバーン邸はお祭り状態となった。
 まだ人種も性別もわからないが、獣人でも人間でも、男の子でも女の子でも、二人の大事ないとし子であることに変わりない。
 妊娠発覚後、グレンがあまりにも過保護だったため、ルイスは少々困ってしまった。
 だが、

「獣人男性の番への愛って、そういうものなのよ……」

 と、グレンの母が教えてくれたから、獣人の特性として受け入れることにした。
 おそらくだが、番を見つけた獣人男性であるグレンの父も、なかなかのものだったのだろう。
 グレンの母は、当時を思い出したのか、どこかげっそりとしている。
 獣人とはそういうものであるが、過保護すぎてストレスになるようなら話してくれ、とも言ってくれた。
 こういったときに力になってもらえるから、お義母さんが番の先輩でよかったなあ、と思ったものだった。
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