緑の手を持つ花屋の私と、茶色の手を持つ騎士団長
 個人的に葉の処理をしやすいと思っているクリュザンテーメを使って、私はフィーネちゃんにお手本を見せる。
 葉は三分の一ぐらいを残して、後は全部取ってしまう。そうしないとバケツの水に葉が浸かってしまい、葉は腐るし水は汚くなるしでエライことになるのだ。

「茎をしっかり持って、反対の手で親指と人差指で輪を作るように茎を挟んだら、指の腹で扱くようにこうして──」

 私は力を加減しながら、手で葉っぱをザッと一気に取り除く。

「わぁ……! すごいですわ! 一瞬で葉っぱが取れましたわ!」

 フィーネちゃんが私の手捌きに驚いている。確かに一瞬で葉っぱが無くなるのは見ていて気持ちいいと私も思う。

「力加減に気をつけてやってみて。一気に葉を取ろうとしなくていいからね。それと傷んでる葉っぱがあればそれも取ってくれる?」

「は、はいっ! やってみます!」

 フィーネちゃんが緊張しながら葉っぱを取っている。真剣に取り組む姿がとても可愛い。

 そうして、フィーネちゃんにお店を手伝って貰っていると、仕事を終えたのだろう、ヴェルナーさんがお店に顔を出してくれた。

< 179 / 238 >

この作品をシェア

pagetop