緑の手を持つ花屋の私と、茶色の手を持つ騎士団長
「ヴェルナーも共犯なのね……ふふふ、あの子ったら、いい度胸じゃない」

「独り占め……この場合は二人占め?は良くないわよねぇ」

「これはお仕置きね〜」

 お姉様方の表情が怖い。フィーネちゃんも恐怖でガタガタと震えてしまっている。

「あ、あのっ! もしよろしければ、皆さんにもお作りします……!」

 私はフィーネちゃんやヴェルナーさんがお仕置きされないために、プレッツヒェンをお姉様方に捧げることにした。

「え、本当?! 何だか催促したみたいで悪いわぁ!」

「まぁ……! アンさんってばなんて優しいのかしら!」

「本当に作ってくれるの?」

「はいっ! お口に合うかわかりませんけど……!」

「フィーネたちが内緒にするぐらい美味しんだから大丈夫よ〜〜。うふふ〜。楽しみ〜〜!」

 作るのはそう手間じゃないし、ドレスを借りたお礼とお化粧をして貰ったお礼も兼ねられるので、私にとっても助かる提案だと思う。

「では、次回お伺いした時にお持ちしますね!」

 お姉様方と約束していると、扉の向こうからバタバタと足音が聞こえてきた。

「アンちゃんが来てるって本当?!」

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