緑の手を持つ花屋の私と、茶色の手を持つ騎士団長
 お姉様方にもプレッツヒェンは好評でとても嬉しい。
 でも流石にこればっかりも飽きるだろうから、違うお菓子にも挑戦してみたいけれど。

「……ねぇ、アンさん。聞きたいことがあるんだけど」

「はい? 何でしょう?」

「その髪留め、とても可愛いわね。どこのお店の商品かしら?」

「そうそう、わたしもずっと気になってたのよ」

「綺麗な髪留めね。珍しい意匠だけれど、何の花かしら?」

「あ、これはマイグレックヒェンっていう花です。白い蕾のような花が鈴なりに咲いてとても可愛いんですよ。この髪留めはいただきものなので、お店はわからないんです……すみません」

「まあ。初めて聞く花ね。何か意味があるのかしら?」

「花言葉はわからないけど、髪留めの贈り物は確か、<魔除け>とか<貴女を守りたい>って意味じゃなかったかしら?」

「あらあらまあまあ! アンちゃんってば、そんな良い人がいたの?」

「だって可愛いもの。恋人がいない方がおかしいわよ」

「……プレッツヒェンを独り占めした罰ね〜。アイツも可哀想に……」

 お姉様方が何か勘違いしているようなので、私は慌てて訂正させてもらう。

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