緑の手を持つ花屋の私と、茶色の手を持つ騎士団長
(あの扉の紋章は……どこかの貴族様の……?)
馬車のドアに飾られた紋章を眺めていると、そのドアが開いてジルさんが降りてきた。
私はドアが開くと同時に花が舞い散る幻影を見る。
ただ馬車から降りてきただけなのに、ジルさんの振る舞いはとても優雅でまるで王子様みたいだった。
馬車がすごく立派だったから、その相乗効果もあったのかもしれない。
「アンは買い物帰りか? 今からアンの店に向かおうとしていたのだが……」
「あ、はい。えっと、今日はお店がお休みなので、今のうちに必要なものを買っておこうと思いまして」
「む。今日は休業日だったのか」
「そうですけど、花束が必要でしたか? でしたらお得意さんですし、店に戻ったらお作りしますよ」
お店は閉まっているけど、花だったら花畑に沢山咲いているので問題ない。
「ただ下処理をしないといけないので、ちょっとお待たせしてしてしまいますけど」
「いや、今日は花束ではなくてだな……」
もしお急ぎだったら申し訳ないな、と思っていたけれど、今日は別件で来たらしい。
「……取り敢えず重いだろう? 店まで送らせてくれないか?」
馬車のドアに飾られた紋章を眺めていると、そのドアが開いてジルさんが降りてきた。
私はドアが開くと同時に花が舞い散る幻影を見る。
ただ馬車から降りてきただけなのに、ジルさんの振る舞いはとても優雅でまるで王子様みたいだった。
馬車がすごく立派だったから、その相乗効果もあったのかもしれない。
「アンは買い物帰りか? 今からアンの店に向かおうとしていたのだが……」
「あ、はい。えっと、今日はお店がお休みなので、今のうちに必要なものを買っておこうと思いまして」
「む。今日は休業日だったのか」
「そうですけど、花束が必要でしたか? でしたらお得意さんですし、店に戻ったらお作りしますよ」
お店は閉まっているけど、花だったら花畑に沢山咲いているので問題ない。
「ただ下処理をしないといけないので、ちょっとお待たせしてしてしまいますけど」
「いや、今日は花束ではなくてだな……」
もしお急ぎだったら申し訳ないな、と思っていたけれど、今日は別件で来たらしい。
「……取り敢えず重いだろう? 店まで送らせてくれないか?」