転生したら伯爵令嬢でした(ただし婚約者殺しの嫌疑付き)。容疑を晴らすため、イケメン年下騎士と偽装恋愛を始めます!

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 仰ることは、もっともなのだけれど。それでは、どうやって殿下を追い詰めるというのか。考え込んでいると、アルベール様は焦れたようだった。



「ドニ殿下の告発なら、俺やモンタギュー侯爵で、責任を持ってやりますから。あなたはもう、危険な真似はしないで、俺たちに任せてください」

「……わかりましたわ」



 素直にお答えすると、アルベール様は安堵の表情を浮かべた。



「それでよろしい。あなたが今考えるべきことは、結婚式の準備です。……そして、その後のこととか、ね」



 からかうように囁かれて、私は真っ赤になるのがわかった。



「止めてください! 今から緊張させないで」

「可愛いな、そんなに怯えて……。あのパーティーの夜の時みたいだ」



 軽いリップ音を立てて、アルベール様は私に口づけた。彼の手で胸元を乱されたことを思い出して、私はどんどん体温が上昇していくのを感じた。



「あの時は、途中までしか脱がせられなかったけれど……。今度は、途中では止めませんよ?」

「もう……。勘弁してちょうだい……」



 盛大に赤面した顔を見られたくなくて、私はアルベール様の胸に顔を埋めた。といっても、耳まで赤くなっていたから、バレていただろうけれど。



(本当に、アルベール様の妻になれるのね……)



 事件は、まだまだ解決とは言えないけれど。それでも、彼と結婚できると考えると、胸は躍った。愛する人の妻になれる、私はそう信じて疑わなかったのだ。――この夜までは。
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