人肉病
それなら、食欲もなくなりそうなものだけれど。


「うん。なにを食べても変な味がするの。だから、昨日保健室へ行ったくらいから、なにも食べてない」

「それって、もう丸1日くらい食べてないってこと!?」


私の声が自然と大きくなった。
ユカリが保健室へ行ったのは昨日の朝のことだ。
ユカリがこくんっと頷く。


「そんな! なにか少しでも食べなきゃもたないよ!?」

「わかってる。でも食べれない。なにを食べても、おいしくない」

「もしかして体調不良が原因で味覚障害が起きてるのかな? それならやっぱり病院へ行かないと!」


なによりもユカリの顔色は見るからに悪い。
こんな状態で授業を受けることができるとは思えなかった。


「ね、今からでも早退して病院に行ってきなよ」

「病院には自衛隊員が沢山いるでしょ。なんだか怖くて」


その言葉にハッとして窓の外へ視線を向けた。
自衛隊員たちは相変わらず街の中をうろうろしていて、その数が減ったようには見えない。


「病院にも自衛隊員がいるんだ?」
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