人肉病
「せ、先生を呼んで!」


このまま放置しておけばどうなるかわからない。
私はクラスメートたちへ向けて大きな声で伝えた。
それに気がついて近づいてきたのは小林純一だ。
純一は圭太の親友で、成績がよくて女子生徒に人気の生徒の1人だった。
純一は倒れているユカリと見た瞬間顔色を変えた。


「アナフィラシキーショックだ!」


ユカリに駆け寄るなり、そう叫んだのだ。


「アナフィラシキーショック?」

「あぁ。食物アレルギーとかで起こるショック状態のことだよ。下手をすれば死ぬ」


『死ぬ』その言葉に喉の奥に言葉が張り付いて出てこなくなる。
全身から血の気が引いて、指先が細かく震えた。


「長岡さんはなにか食べた?」

「さっき、これを……」


空になったゼリー飲料を見せると、純一はそれを奪い取るようにして説明を読み始めた。


「アレルギーはリンゴかもしれない。俺と同じだ」

「え、じゃあ純一も?」
< 25 / 245 >

この作品をシェア

pagetop