人肉病
☆☆☆

本来ならとっくにホームルームが終わった時間帯だったけれど、まだどこの教室にも先生の姿はないようだった。
時々慌ただしく走り回っている先生をみかけたけれど、声をかけられるような雰囲気ではなかった。
次第に他の生徒たちも異変に感づいてきているようで、不安そうに窓の外を見つめていたりする。

けれど、まだ大半の生徒たちが好き勝手に談笑しているようだ。
重たい体を引きずってようやく保健室に到着したが、保健室の中に先生の姿はなかった。


「とにかく、ベッドを使わせてもらおう」


保健室の鍵は開いていたし、電気もついていたから先生もすぐに戻ってくるはずだ。
そう踏んで勝手にベッドに横になる。
少しは楽になるかと思ったが、体の重さはましていくばかりだ。


「体温計を持ってくるから、待ってろ」


圭太はそう言うと保健室の奥にある白い棚へと向かった。
そこには医療品やちょっとした着替えが準備されている。


「あった。これで熱を測って」


圭太に言われるがまま、ぼーっとした頭で体温計を受け取る。
< 40 / 245 >

この作品をシェア

pagetop