S系外科医の愛に堕とされる激甘契約婚【財閥御曹司シリーズ円城寺家編】
今夜はいつもより遅くなってしまい、夜十一時頃に和葉は柾樹と暮らすマンションに帰りついた。リビングルームからは明かりが漏れていて、和葉が扉を開けるより先に柾樹がなかから顔を出した。
「おかえり」
「あ……柾樹さん、いらっしゃったんですね」
「あぁ。ゆうべは宿直でもないのに帰してもらえなかったからな。今夜は休ませてもらう」
(本当に? ゆうべ、本当に病院にいたの? 〝ゆみさん〟と一緒だったんじゃ……)
探るような目で彼を見てしまう。柾樹を好きだと自覚したことで余計に、ゆうべ一緒に過ごしていたらしい女性への嫉妬が胸に渦巻いて苦しかった。
「せっかく誕生日を祝ってくれる予定だったのに、本当に悪かった」
柾樹は真摯に頭をさげた。和葉のテンションが低い理由を、ゆうべのドタキャンを怒っていると誤解しているのかもしれない。
「一日遅れにはなったが……祝ってくれないか?」
おそるおそるといった雰囲気で彼は和葉の様子をうかがう。たしかに今朝、まだ彼のスマホを盗み見る前、和葉は彼に『あらためてお祝いをさせてくださいね』と言った。
(約束を破ることになっちゃうけど、今は笑顔で祝福できる気分には――)
「ごめんなさい、今日はすごく疲れてしまって」
彼の顔も見ずに短く告げた。リビングルームを出ようとする和葉の腕を柾樹がつかむ。
「心から謝罪をしたつもりなんだが……それでもダメか?」
「おかえり」
「あ……柾樹さん、いらっしゃったんですね」
「あぁ。ゆうべは宿直でもないのに帰してもらえなかったからな。今夜は休ませてもらう」
(本当に? ゆうべ、本当に病院にいたの? 〝ゆみさん〟と一緒だったんじゃ……)
探るような目で彼を見てしまう。柾樹を好きだと自覚したことで余計に、ゆうべ一緒に過ごしていたらしい女性への嫉妬が胸に渦巻いて苦しかった。
「せっかく誕生日を祝ってくれる予定だったのに、本当に悪かった」
柾樹は真摯に頭をさげた。和葉のテンションが低い理由を、ゆうべのドタキャンを怒っていると誤解しているのかもしれない。
「一日遅れにはなったが……祝ってくれないか?」
おそるおそるといった雰囲気で彼は和葉の様子をうかがう。たしかに今朝、まだ彼のスマホを盗み見る前、和葉は彼に『あらためてお祝いをさせてくださいね』と言った。
(約束を破ることになっちゃうけど、今は笑顔で祝福できる気分には――)
「ごめんなさい、今日はすごく疲れてしまって」
彼の顔も見ずに短く告げた。リビングルームを出ようとする和葉の腕を柾樹がつかむ。
「心から謝罪をしたつもりなんだが……それでもダメか?」