S系外科医の愛に堕とされる激甘契約婚【財閥御曹司シリーズ円城寺家編】
「別に怒ってないですよ。お仕事なら、仕方ないとわかっていますから」
『お仕事なら』の部分が、自分でもびっくりするほど嫌みっぽく響いた。
(嫌な言い方、我ながらかわいくないな)
ずっと申し訳なさそうだった柾樹の声のトーンが微妙に変わった。
「ゆうべのことは心底申し訳なかったと思っている。けどな、俺は医師だ。プライベートより仕事を優先しなければならないときは、どうしたって発生する」
彼は、和葉が〝夫婦の時間より仕事を優先した〟ことに怒っていると思っているようだ。
(そこまで子どもではないのに……お仕事なら、怒ったり悲しくなったりはしない)
ゆうべはどこでなにをしていたのか、〝ゆみさん〟とはどういう関係なのか、彼に聞いてみればいいのだ。もしかしたら和葉が想像しているようなことは、なにもないかもしれない。
(だけど、もし……想像が当たっていたら? ただの契約妻の私は文句を言う権利もなく、受け入れるしかないじゃない)
「あの、本当に怒っているわけじゃないですから。今夜は、ほとんど安吾くんとふたりきりで店を回さないといけない状況だったので、疲れてしまって」
それを聞いた彼の眉がぴくりとあがる。
柾樹は和葉の背中に腕を回し、グッと引き寄せた。そして、視線をそらし続けていた和葉の顔を強引に自分のほうへと向ける。
「怒っていないのなら、このまま抱いてもいいよな?」
「えっ」
『お仕事なら』の部分が、自分でもびっくりするほど嫌みっぽく響いた。
(嫌な言い方、我ながらかわいくないな)
ずっと申し訳なさそうだった柾樹の声のトーンが微妙に変わった。
「ゆうべのことは心底申し訳なかったと思っている。けどな、俺は医師だ。プライベートより仕事を優先しなければならないときは、どうしたって発生する」
彼は、和葉が〝夫婦の時間より仕事を優先した〟ことに怒っていると思っているようだ。
(そこまで子どもではないのに……お仕事なら、怒ったり悲しくなったりはしない)
ゆうべはどこでなにをしていたのか、〝ゆみさん〟とはどういう関係なのか、彼に聞いてみればいいのだ。もしかしたら和葉が想像しているようなことは、なにもないかもしれない。
(だけど、もし……想像が当たっていたら? ただの契約妻の私は文句を言う権利もなく、受け入れるしかないじゃない)
「あの、本当に怒っているわけじゃないですから。今夜は、ほとんど安吾くんとふたりきりで店を回さないといけない状況だったので、疲れてしまって」
それを聞いた彼の眉がぴくりとあがる。
柾樹は和葉の背中に腕を回し、グッと引き寄せた。そして、視線をそらし続けていた和葉の顔を強引に自分のほうへと向ける。
「怒っていないのなら、このまま抱いてもいいよな?」
「えっ」