S系外科医の愛に堕とされる激甘契約婚【財閥御曹司シリーズ円城寺家編】
 身体中、火がともったように熱くて……内側からトロトロと溶けていくような心地がした。このままでは、彼の激情に流されてしまいそうだった。

 和葉は必死であらがおうと、柾樹の胸をドンドンと叩く。

「待って。こんなの……違うっ」

 快楽だけでつながってしまうのは、間違えていると思った。気持ちが追いつかないままに身体を重ねても、むなしくなるだけだ。

 柾樹は横暴な面もあるけれど、大事なところでは和葉の気持ちを尊重してくれる。だから今夜もストップしてくれるだろうと思っていたのに……彼はますます意地になったように和葉を攻め立てた。
 彼は和葉の両手首を頭上で押さえつけ、身動きを封じた。ニットをたくしあげ、露出した胸の頂を甘がみする。

「んんっ」
「この身体に刻み込んでやるよ。俺がどれだけ……和葉を愛しているか」

 素肌にかかる彼の吐息は重く、熱い。

「柾樹さんっ」
「俺は、ずっと……和葉だけを……」

 まっすぐに和葉を貫く彼の眼差しは怖いほどで、柾樹であって柾樹でないように思えた。
ふいに迫ってくる恐怖に、和葉は身体をこわばらせる。

「やめてください。お願い……」

 和葉の目尻に涙が光る。

「つっ――」

 柾樹はようやく我に返ったようになり、和葉の手首の拘束を解いた。和葉は慌てて上半身を起こし、彼に乱された服を整える。

「――悪かった。最低だな、俺は」

 頭を抱えて、彼はつぶやく。
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