S系外科医の愛に堕とされる激甘契約婚【財閥御曹司シリーズ円城寺家編】
「そうか」

 向かいに座る和葉にもはっきりとわかるほど、柾樹の頬が緩む。

「なんですか、ニヤニヤして?」

 和葉は眉をひそめて彼の様子をうかがう。

「いや……俺と出かけることをデートと認識するようになったんだなと思って」
「こ、言葉のあやですよ!」
「かわいげのない困った奥さんだな。素直に俺とのデートが楽しいと言えばいいのに」

 からかわれてヘソを曲げた和葉に、柾樹は言う。

「言い忘れていたが……今日の服もよく似合ってるよ。その髪も、店でのまとめ髪と雰囲気が変わって新鮮だな」

 普段の和葉はカジュアルな服装を好むし、店に出るときは長い髪をお団子にしてしまう。つまり、あまり女性らしい装いではないのだ。
 でも今日は……アイボリーのニットワンピースというレディライクな一着を選んだ。深めのVネックが大人っぽい。髪はオイルで艶を出し、毛先を軽く巻いたダウンスタイル、メイクもローズ系でいつもより華やかに仕上げた。

「あ、ありがとうございます」

(柾樹さんに釣り合うようにがんばった……ってことは内緒にしておこう)

 照れをごまかすように和葉は早口で彼に伝える。

「甘いものが苦手な柾樹さんも食べられそうなものも持ってきましたよ。ほら、ケークサレとかフルーツとか」
「ありがとう。和葉のほうは……見ているだけで胸焼けしそうなラインナップだな」
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