S系外科医の愛に堕とされる激甘契約婚【財閥御曹司シリーズ円城寺家編】
「このくらい余裕ですよ! お芋、栗、かぼちゃ……スイーツは秋が一番おいしいんですからね。あ、でもやっぱり苺も!」
秋もいいけれど、早春の苺スイーツも捨てがたい。
「――苺か」
懐かしむような顔で柾樹がつぶやいた。
「あ、柾樹さんも苺はお好きですか?」
「いや、俺でなく……昔なじみがな。苺が大好きで、いつだったか気持ち悪くなるまで食べたことがあったんだよ」
「わぁ~その気持ち、わかります。私もついつい――」
そこではたと、和葉は言葉を止める。柾樹の意識が目の前の自分ではなく、まだ思い出のなかにあると気がついたからだ。彼はこれまで見たこともないほどに、甘い笑みを浮かべていた。
「柾樹さんにとって、大切な思い出なんですね」
和葉が言うと彼はハッと我に返ったような顔になった。それから、ゆっくりとかみ締めるようにうなずく。
「そうだな。今思えば……あれが俺の初恋だった」
細い針がチクリと和葉の胸を刺す。
(女の人なんだ。柾樹さんにそんな相手がいたなんて……)
柾樹ほどの男が、これまで恋愛をしてこなかったとは思っていない。実際、彼の口から『これまでエスコートしてきた女たち』という言葉が出てきたこともあった。でも、その女性たちの話をしたときと、今の柾樹は全然顔が違う。きっと、苺の彼女は特別な人なのだろう。
秋もいいけれど、早春の苺スイーツも捨てがたい。
「――苺か」
懐かしむような顔で柾樹がつぶやいた。
「あ、柾樹さんも苺はお好きですか?」
「いや、俺でなく……昔なじみがな。苺が大好きで、いつだったか気持ち悪くなるまで食べたことがあったんだよ」
「わぁ~その気持ち、わかります。私もついつい――」
そこではたと、和葉は言葉を止める。柾樹の意識が目の前の自分ではなく、まだ思い出のなかにあると気がついたからだ。彼はこれまで見たこともないほどに、甘い笑みを浮かべていた。
「柾樹さんにとって、大切な思い出なんですね」
和葉が言うと彼はハッと我に返ったような顔になった。それから、ゆっくりとかみ締めるようにうなずく。
「そうだな。今思えば……あれが俺の初恋だった」
細い針がチクリと和葉の胸を刺す。
(女の人なんだ。柾樹さんにそんな相手がいたなんて……)
柾樹ほどの男が、これまで恋愛をしてこなかったとは思っていない。実際、彼の口から『これまでエスコートしてきた女たち』という言葉が出てきたこともあった。でも、その女性たちの話をしたときと、今の柾樹は全然顔が違う。きっと、苺の彼女は特別な人なのだろう。